ワークショップ - ピコヴィル 2015

ワークショップ ピコヴィル 2015

ワークショップ | 2015年10月 | ピコヴィル図書館 (フランス・ノルマンディ)

Ateliers à Picauville 2015 - images

サイト:Atelier à la Médiathèque de Picauville 2015

map Picauville

2015年10月下旬の秋休みに、熱心な司書さんがいる図書館からワークショップ開催の要請を受けました。

パリから列車で3時間、フランス北西部ノルマンディー地方のピコヴィルというかわいらしい名前の町です。
列車の本数が少ないので、ワークショップ前日に現地入りしました。
最寄駅まで車で迎えに来てくれた館長のアンヌはベリーショートで控えめな第一印象でしたが、じつは人懐こくてサービス精神旺盛で、情熱を内に秘めた人でした。
さっそくちょっと遠回りして、かつてのノルマンディ上陸作戦の現場ユタ・ビーチや、乳製品とリンゴの産地として有名なこの地方の美しい農村風景などを案内してくれました。

そしてピコヴィルの町の中心にある立派な図書館の目の前に建つ、お宿に到着。
戦火を逃れて唯一残った19世紀の館をイギリス人ご夫婦が買い取り、民宿にしているという素敵な邸宅です。
アンヌも一緒にご夫妻お手製の晩ごはんを楽しくいただきました。
さすが、英国人のご主人が丁寧に淹れてくれた食後の紅茶の、それは美味しかったこと!

一人で使うのが申し訳ないような立派な部屋でぐっすり眠った翌朝は、いよいよワークショップです。
ピコヴィル図書館では、出勤前らしきお父さんやお母さんが子供たちを連れてきては、
「お昼に迎えに来るから!楽しんでね!じゃあ!」
などと言い残して足早に去っていきます。
でも子供たちは特にさみしがるわけでもなく、慣れている様子。
図書館に来れば本がたくさんあるし、必ず誰かに会えるし、そもそも小さな町なのでアンヌたち図書館員も町の人たちもみーんな、顔なじみなのです。

ワークショップは、これまで何度も行ってきた「リーム(韻)を踏んだことばあそびのカードづくり」。
付き添いのお母さんたちも加わり和気あいあいとした雰囲気のまま進みました。
今回もびっくりするような斬新な発想の作品をいくつも見ることができました。

お昼はアンヌと一緒に近所のレストランで本場ノルマンディのクレープを食べられて大満足!
そして2人でいろんなことを話しました。おたがい内気だった子供時代のエピソード披露、日本の学校のこと、アンヌの図書館の仕事のこと…

午後も2度目のワークショップを楽しみ、絵本を買ってくれた方々にサインをして、うしろ髪を引かれながらも図書館を後にしました。
「お腹が空いたら食べてね」とアンヌが持たせてくれた、彼女の自宅の庭でとれたかぐわしいリンゴを帰りの列車の中で頬張りました。

仕事というより、親しい友人に会いに行ったような旅でした。
またアンヌに会いに、ピコヴィルに行きたい!

*アトリエの様子が西フランスの地元紙「Ouest-France」に掲載されました。
Ateliers à l'heure japonaise avec Junko Shibuya / Ouest-France